草香北だんじりその2 10/5/3uo <TOPにもどる>
2009年(平成二十一年)12月5日にお預かりいたしましただんじり。同地区が江戸時代から所有され、真横に傾けて荒々しく回す「遣い(つかい)だんじり」として知られています。
このたび漆塗箔彩色のご依頼を賜りました。
ほぼ時系列に沿って漆塗り修復作業をご紹介いたします。
その1はこちら。
箔押し・組み立てなど仕上げへ

虹梁の彫りの部分だけに金箔を押します。
この画像は金箔を配り終え、余分を筆で払っているところ。

コントラストも美しく上がりました。

錺金具は6種類を新調、その他は補修後再鍍金としました。
例えばこちら、黒い二個は以前の垂木端金具。
ご覧のように大きくしかも細かい造りで新調しました。

棟木の両端の鬼がつくところは幾度の付け外しがあったのか、再度の固定が難しいとおもわれ、埋め木して対応しました。↓


天辺の丸い棒の金具も新調です。
すっきりと塗りあがりました。
日本産黒漆蝋色塗り。

垂木端は金具をきれいに配置・釘打ちすることですっきりと並ぶように心がけました。

屋根仕上がり全体像。
水切り下面を鮮やかな朱漆塗りとし破風・丸桁を金箔仕上げ。梁は黒漆で引き締めます。
提灯吊りの金具を取り付けています。

同じく日本産黒漆蝋色塗りの平桁も下面は朱漆塗り。上品に、少し派手に。
獅子端・枡・肘木(木鼻)も輝いています。

狭間(欄間)彫刻も漆塗箔彩色仕上げ。
彩色は、金箔で単調になるのを防ぐ程度に花や雲を全体のバランスを見ながら部分部分に配しました。
お納め
平成二十二年四月十八日、9:52。
快晴の明石大橋。

屋根は別体で運びました。

無事柱の上に載せ、村の方が蒲団部分等、組み立てを始められました。

金属の棒をテコのようにつかって縄で縛り上げられながらかき棒を貫(ぬき)に結わえます。
勾欄は竹を噛まして上げた状態。

播州では見られない様式。こんなところにも伝わってきた「文化」を感じます。
太鼓もご覧のように欄干を上げた状態で。
完成、御祓い

完成。閂(かんぬき)も縄で付けられていました。 15:36。



独特の丘陵地帯の広がる素晴らしい環境です。
道沿いに牛舎も見えます。
少し下ったところにある草香八幡神社にて神事をされました。

蒲団と幕の赤に、呼応するかのようなところどころの朱漆。
このたびの漆塗り修復前とはまた違った趣きに喜んで頂けました。
各面屋根下部分拡大。
正面。
裏正面。
向かって左。
向かって右。

天井は、これも播州ではあまり見られない絵によるものでした。


上下分割の拡大画像。
勾欄・柱も艶やかに上がりました。男柱擬宝珠・丸棒・勾欄台框の金具も新調です。
後日飾り付けを外されたあとの一枚とで、あらためて漆塗り施工前後をご覧ください。

↓


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草香北の皆様、このたびはご依頼賜りましてまことに有り難うございました。
番外編:
今までの激しい練りを象徴する一枚、

込栓(こみせん)です。 柱と貫(ぬき)をとめる木片。
もちろん本来直線であるものがここまで変形していました。
その1はこちら。
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