いつもありがとうございます。 
       HPを開設して丸10年が経ちました。振り返れば例えばこの10年でも、多くの経験をし、多くの方に出会い、多くの物を見、そして触れ、多くの気付きも得ながら多くの想いも持ち、「十年一昔」という言葉が歳月のことを表すのだと、幼い10年前の自分を思い出してまさしく実感致します。 
       
       この「今」も、また10年後には幼く感じられるように、もちろん歩みを留めるつもりはありません。 
             
       もっと先へ。父が人生を掛けて自分のものとしたもの。それらを受け取った上で未だ若い自分が歩む。 
            父の辿り着いたところが、受け継ぐ自分のスタート地点。 超える、は、その先に行く、ということです。 
             続いて来たものを途絶えさせる理由はどこにもありません。 
             
             
       当店が天然材料「漆」に固執しているのも同じことです。 
       
       変えようとおもえば一瞬、だからこそ変えません。 
       だまそうとおもえば簡単、だからこそ襟を正します。 
       
             わたしどもはなぜこれほど、作業の内容を公開しているのか、拡大画像を含めここまで仔細に渡って紹介するのか。 
       
             素直に「見て頂きたい」から、 そして「やましくない」から、 
            なにより、すこしでも天然の漆の持つ魅力に触れて頂くきっかけになれば、とのおもいで、人のされないところまでつまびらかにしています。 
             
             
             この項では平成二十一年春にお納めした総天然漆塗りの姫路仏檀をご紹介致します。本物の物造りが持つ「洗練された温かみ」の一端でも感じて頂けたなら大変うれしくおもいます。 
             
             
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