増位山・随願寺奥の院開山堂 姫路市の指定文化財 随願寺開山堂の修理です。平成9年から12年にかけて大規模な解体修理が行われました。それに伴い内部の柱と中心にある厨子(ずし)にうるしが塗られることになりました。 奥の院開山堂 姫路市指定文化財 開山堂は、正面三間、側面三間、背面一間通り下屋付の「奥の院」の中心である方三間のお堂である。平面では仏檀の前を広げるために四天柱の位置を側柱通りより後方へ間半分ずらしている。 正面に承応三年(1654)の銘をもつ石燈籠が二基あり、開山堂もこのころに建立されたものであろう。随願寺に現存する建造物の中で最古のもの。 との表記。 |
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全面解体修理のため外はこんな状態。 |
建物の正面。 |
瓦も吹き替えです。 |
修理前の内部の様子。中央の厨子は黒漆が塗ってありましたがほとんど風化した状態。つや消し黒漆で元通り復元します。いちばん左の写真の前に映っている黒い柱には金箔の形跡がありここも金箔を押し本来の姿に。屋内のその他の柱はケヤキなので木目を生かすように透き漆(すきうるし)を塗ります。 この写真はすでに柱・厨子とも下塗りがすんだときのものです。 ほとんどの部分は現地で塗りました。場所が山の中、しかも塗りが冬なので乾きにくく作業は順調には進みませんでした。 またこういう場合ほこりにも気を遣います。 右の写真、柱は透き漆を塗っています。 厨子の全景。正面の戸と内側の脇板・向う板・下部のはずせる板は職場に持ち帰り塗りました。 柱に金箔を押していきます。 つづき (up date 01/5/14) 金物をうっていきます。もともとの金物は傷みが激しかったため新調です。 (連続写真のため多少のずれ) 床の保護板も取り払い塗り箔完成。つや消しの黒漆で派手さはないが落ち着いた質感。 柱には一号色の金箔を使用。 厨子(ずし)正面の戸の錠、海老錠(えびじょう)。右下の棒が鍵代わり。 足場も撤去し緑のなかに静かにたたずむ開山堂。うぐいすが鳴いていました。 <もどる> <店のTOPにもどる> |