屋台の詳細 |
屋台には日常生活では聞きなれない用語がたくさんあります。その中のおもだったものを紹介します。ただ、ここに書いた漢字・呼び方が全てではありません。なかには呼び方は同じでも使われる漢字には2,3通りある場合があります。例えば、「ろばん」。露盤・楼盤・呂盤などなど。「ろうばん」ともいいます。 写真は飾磨恵美酒の宮東掘の屋台です。鎌の紋が個性的です。説明は左上から右下の順番です。 紋:もん 祭りが行われる神社の紋が入ります。八幡宮は左三つ巴、天満宮は梅鉢の紋。この写真のように前後の面には村の紋が入っているものもあります。 屋根鏡:やねかがみ 屋台で一番よく漆塗が見えるところです。私たち塗師(ぬし)にとってはもっとも大事でウデの見せ所。当店は総堅地(漆の下地)、純国産漆塗りです。蝋色(ろいろ)塗り。 水切り:みずきり 金物で何も見えなくなることも多いですが、この部分も屋根鏡と同じ塗りをしています。 角垂木:すみだるき 屋台屋根を作るときの基本になるところ。 繁垂木:しげたるき 井筒:いづつ 大人屋台で大体芯芯でニ尺八寸。名前のとおり平面形は「井」の形。 幕:まく 高欄掛:こうらんかけ 幕と同様金糸銀糸を織り込み勇壮な絵で飾る。 男柱:おとこばしら 高欄の四隅の柱。 泥台:どろだい 太鼓:たいこ 大きいものは三尺にもなります。 カンヌキ:閂とか貫木の字であっているとおもいますが。。もともと「カンノキ(貫の木・関の木)」の転じたもの。 擬宝珠:ぎぼし ごめんなさい。写真のなかの字はまちがいです。 写真ではよくみえませんが下部の膨らんだ部分は伏鉢(ふくばち)といいます。白浜宮東山の伏鉢には純金製の千鳥があしらってあります。 露盤:ろばん おもに木の彫刻。さいきんは龍より人物モノが増えてきました。多くの祭りでは宮入・宮出の時この露盤と擬宝珠を外す必要があります。かなりの重さで、白浜宮妻鹿のものは28キロもあります。 昇総才:のぼりそうさい ここも屋根鏡と同じ塗りをしています。蝋色塗り。金物は昔のように小ぶりになる傾向がみられます。 総才端:そうさいばな 伊達縄:だてなわ 伊達綱ともいう。 正角:しょうすみ 獅子や龍の彫り物が多い。白浜宮木場・恵美酒宮都倉・魚吹西土井などには天邪鬼も。 狭間:さま 高欄:こうらん 本来欄干のことですが乗り子の座るところもひっくるめて高欄と呼んでいます。蝋色塗り。 脇棒受け:わきぼううけ 脇棒:わきぼう 妻鹿の脇棒は外に広げられる構造になっています。 本棒:ほんぼう ふつう8m前後。長いもので8m60cm カン:棒端綱をとめる。 棒端綱:ぼうばなづな 屋台の進行(動き)は棒端で決まります。屈強な人多し <もどる> <TOPにもどる> |