大塩西之丁

 平成14年6月8日土曜日、大塩西之丁の屋台屋根をお納めしました。
屋根のみの漆塗りです。
前の屋根は約100年前のものだったそうで、その屋根と同じ形で新調されました。

 大塩は獅子と激しい屋台の練りで有名です。
木地はその激しさに耐えられるように非常な堅牢な作りで、
重量は通常同サイズの屋根の倍はあろうかというものです。
先代正二から生前よく聞きましたが、
むかしから大塩の仕事をさせていただくとき
「瓦を投げられてもどないもないような塗りをしてくれ」と言われたそうです。
なんと激しい祭りだろうか、と想像してしまいます
 画像ではわかりづらいですが垂木の腹を朱塗りにしています。

   


 一般的に四方の桝組は屋根と直接接する構造が多いようですがこの屋根には桝組み肘木の上に四隅をつなぐ「枠」があり、
左の画像の形で屋根と分離することができます。





 伝統の、角度の浅い屋根です。
西之丁の初代の屋根は江戸末期のものと聞きます。
屋根はとち葺き屋根(壇尻の屋根のように段々状になった屋根)だそうで、
これも保存されているそうです。


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