姫路中島・妙諦寺の完全修復2
須弥壇・柱につづいて、内陣・天井部分の修理の模様です。
まず天井・梁部からご紹介します。
作業前の様子。内陣同様かなり傷んでいる状態でした。
彩色部分は浮いてしまって剥がれているところが多く見られました。
柱の彩色は直書きではなく、紙に施されたものが貼られていまし
たがその紙も破れていました。
まず古い彩色を下地ごと完全に剥がします。
その後、亀裂や隙間を木片を削り出し、埋めていきます。大きいところで5mmくらいあいていました。
天井の枠部分。古い塗りの垂れて固まっているところを削ります。
だいたい表面が整ってきました。
古い金箔も拭き取ります。窪みやヤセをなおします。
彩色部分の下地作業です。
膠(にかわ)地でおこないました。
彩色部の下地完了。それ以外のところの漆の下塗りをしていきます。
上塗り後、漆をしまらせたあと金箔を押していきます。一号箔を使用。
格子の面取りには本朱漆を塗っています。
←天蓋(天蓋)は持ち帰っての作業でした。
さいごに内陣の修理です。
箱檀も持ち帰りました。
内陣正面の木地に布を着せます。
集成材のためより入念な下地が必要です。
糊漆を使います。
布着せ後、堅地を塗り重ねていきます。
下地完了。
研いでいきます。
下塗り完了後、研ぎ。
框(かまち)に本朱を塗ります。
艶消しの漆を上塗りし四寸二分の箔を
押していきます。
金箔押し完了。重厚な仕上がりとなっています。
彩色も済み、完成です。
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