妻鹿屋台 その3 「完成〜平成22年度秋季例大祭」 編 11/12/8up 

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 2010年(平成二十二年)、白浜七ヶ村のひとつ妻鹿屋台の漆塗箔(ぬりはく)のご依頼を賜り、1月23日、快晴のもとお預かりいたしました。

 こんかいその3では、9月25日のお納めから平成22年度の祭り当日の様子までをご紹介いたします。

 1,お預かり〜下地、 2,塗り〜完成、 3,完成〜祭り宵宮 と内容を三回に分けてご紹介いたします。
(このたびは変則で、その2からとします。)


(gallary2010に掲載している祭り当日、市川土手の妻鹿屋台)

 平成22年10月14日





完成・お納め当日

 平成22年9月25日朝9時、8か月に及ぶ作業の末お引き渡しお納めと相成りました。

  
 
  
 
     




 漆塗り完成を記念し妻鹿の会所にて披露されました。


     
 白木用の露盤や漆塗り作業工程を示す写真など併せて展示されていました。






 露盤彫刻はまた後日の納品でした。
 この時点では塗り、箔とも終わっていたもののまだ枝もバラバラです。


 輝く一号色金箔・プラチナ箔




 組みつけていきます。

 屋根の上への上げ下ろしのとき頭への負担を軽減するために内側に細工をします。あと、地板同士の固定の補強、天板固定の補強等。








 10月11日完成。 大きさも重さも群を抜いています。
 各場面については別項にてご紹介させて頂きます。





平成22年宵宮前日

 
 10月13日といえば私ども一番立て込む日の一つです。朝一、的形から始まり大塩、白浜と10数台の屋台を磨いて回ります。
妻鹿には漆の磨きだけでなく、狭間の組みつけのお手伝いもあります。

 右、前日夜の練りが始まる直前、当日かと思わせる人出です。





松原八幡宮秋季例大祭 宵宮 出発ち(でたち)〜拝殿前

     
幣額も付き、飾り付けがすべて完了した妻鹿屋台。正面と裏正面。
(幣額は当日の朝に取り付けます。 )


   
 笛が入り、獅子だんじりが出発を迎えます。画像は8:58。




 いよいよ練り出しです。






 漆は場面ごとに表情を変えます。
 
 日陰の様子、しっとり艶やか。



 一方、日なた。 煌びやかさとともに深み。
 青空を映しこんだ漆黒は何色とも言えない趣きを持ちます。





    
 市川の土手に上がります。 11時ごろ。



 土手の上での一枚。
 胴が締まり、軒が良く張った妻鹿屋台のシルエットの特徴がよく分かります。




 こちらは棟の、その微妙なラインまで形をよく伝えます。 たしか台車を入れるためのシーソーの折り。








 浜国(国道250号線)からお地蔵さんを右に入り松原八幡宮へ。

 松原屋台蔵前で挨拶。





 さあ宮入、獅子だんじりが駆け抜けた後、多くの紙手を伴って大波のような勢いで妻鹿屋台が押し寄せます。
 
13:45 
 
13:47






 擬宝珠・露盤彫刻を外し、楼門をくぐり、境内。 拝殿前。




 本殿の裏を廻り、再び拝殿前。 宇佐崎屋台との激しい練り合わせ。





 宮出を待つ妻鹿屋台。ええ祭りの証が皆様の表情に出ていらっしゃいます。





松原八幡宮秋季例大祭 本宮


 10月15日6:29、国道二号線。

 傷みの応急修理を施した露盤彫刻とともに一路白浜へ。





 朝日に輝く海老茶の伊達綱。宵宮と本宮で変えられていました。




   
 そして本宮宮入。


 



   
 妻鹿屋台においては
昭和41年、昭和54年、平成5年、そしてこのたびの平成22年と、
過去四代に渡り漆塗りという裏方としてご用命賜りました。


 もっとさかのぼって、昭和8年に東山屋台で始まったと聞いています当店の屋台神輿漆塗り。先々代の重蔵の時代です。
それから(記録上)数えて170余台の屋台神輿に携らせて頂いております。

 今まで各村の皆様方に頂いたご厚情に感謝しながら、
なお一層精進しなければと、思いを強くするところであります。

 皆様、
 今後ともどうぞ宜しくお願い申し上げます。
 




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