魚吹八幡宮・平松屋台3 〜組み立て 

 平成16年9月26日、お待ちいただいていた露盤・台(アシ)をお納めし平松屋台は完工式を迎えました。
その最終作業をご紹介します。



 泥台

しっかりとした下地の上にようやく黒漆で下塗り。

中塗り

仮の姿、金の泥台です。

この泥台の塗りに際して30年近く使わず眠っていた組み立て式のムロが活躍しました。
切って貼って専用サイズに加工。

さらに上塗り。
目地止めされているのは上記の組み立て式のムロ。

上塗り完了。

研ぎ出していきます。

研ぎ出し蝋色完了。まだ色は濃い目です。

面に金箔を押して完成。朱赤がきれいです。

勾欄框も同様の塗りです。


黒蝋色に映りこむ虫喰い塗り。




 螺鈿(らでん)
 
 模様に切り出した貝片を貼ったのち漆を塗り重ね研ぎ出し。根気のいる作業です。


 模様が少しづつ出てまいります。
 研ぎ出し完了、このあと磨き作業です。


 屋根の桝組み(ますぐみ)

  
 桝組みを組みます。網干の屋根は一般的な屋台の桝組みより小桝の数が3倍、144個に及びます。
上右写真が一つの角の桝組みの部品です。
平松は小桝が黒檀ということでそれを生かすため漆で仕上げております。


 
 各段の肘木と彫刻。  芯ボルトを立て桝を組んでいきます。


 
肘木は総蝋色したあと金箔を押しています。前面を盛り上げた肘木に蝋色までするのははじめてです。
特別の仕上げを、との意向を考慮した一部分です。


 
 完成した桝組み。凛としています。


 屋根

 深い屋根を見慣れた目には新鮮な昔ながらの浅い屋根。蝋色作業の途中写真です。


  
 裏返し紋木をつけて垂木の箔押しです。的形福泊屋台以来の総金箔仕上げです。





 重くなりすぎるのでもう1ページ分けさせていただきます。
次は完成までまいります。








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