漆塗り 一般, 漆塗り 仏壇, 漆塗り 屋台

塗師屋には、

 

 

梅雨入りしました。

 

漆は空気中の水分で硬化します。うちのお客さんには大分このことを知って頂いておりまして、この時季漆ようかわいてええなぁ、なんて声を掛けて貰うことも少なくありません。

じつは湿度が高すぎるのも厄介です。硬化速度が早すぎるのです。

 

早すぎるとどうなるか。塗り漆の場合、表面の化学変化だけが先行し(中はゆっくり)、肌がしわしわに縮みます。

下地(堅地)は、内包する水分が’飛んで’から硬化が始まるのですが、その飛びが遅く、イコール硬化が進みません。

ではエアコンを入れれば、となりますがこれも曲者で、こんどは湿度が下がりすぎます。

一般的なエアコンですと大体湿度が40%台まで下がることが多いです。これだと下がり過ぎなので、今まではエアコンの吹き出し口に加湿器をおくというあべこべなことをして、少しでも漆に良い環境を作るために無理をしていました。

 

そんな難しい問題に光明が差したのはダイキンの『うるさら』です。謳い文句は、湿度を下げ過ぎない。

これが中々良いのです。

 

こんな数字を出してくれます。今までのエアコンでは考えられません。(気持ちもう少し下がってくれてもいいですが。)

 

Xを見てると、ダイキンのうるさらは詐欺だとか、うるさらの室外機を見掛けると、あ、情弱だな、とかひどめの投稿をまあまあ目にしますが、今のところ塗師屋には重宝しています。すぐこわれるという情報もあるようで、さて、いつまでもってくれますか。