早くも12月下旬。
この押し迫った感じが、何か競争のゴールを迎える直前のようで、12月は一年のうちでとても好きな期間です。
それでもまた「スタート」が待っています。エンドレス感は否めません。気が滅入ります。
すこしつかれているんでしょうか、。
弱音を吐いても現実はまったく変わらないので、頑張ってまいります。
さてこの時季、皆さんそれぞれのお立場で年末進行に励んでいらっしゃると思います。
たいへんですよね。あれこれ山積み問題。
『やっておきたいことがある 会っておきたい人がいる 12月はそんな月』
なんて昔思い付き、ええんちゃうん名言ちゃうん、って喜んでました。失礼しました。
当店もお陰様でいそがしくさせて頂いております。
現在8つのご依頼を同時に進めさせて頂いております。以下ご紹介致します。
1.
北条南町、勾欄漆塗り修復。
初めての加西の皆様からのご依頼、感謝申し上げます。現在下地を重ねていっています。
2.
北山河屋台屋根・勾欄、漆塗り修復。
深い傷みが散見します。まずはその箇所の底上げから。それが完全に硬化したのを確認して進めます。
現在下地補正の前の下処理。旧い塗りの上への漆塗りは新たな漆の食い付きに弱みを含むため、入念な下処理が必須です。
3.
福崎井之口屋台、新調勾欄漆塗り。現在ゆとり取り。
漆塗りで厚くなる分をあらかじめ下ろしておきます。塗り上がりで元の寸法になるようにします。
ここまでの三台は二月下旬が納期。悠長にしてられません。
4.内間(板内三尺一寸五分)お東お仏壇、お洗濯 (完全分解・漆塗り/金箔修復)。
漆を塗り直し、金箔も押し直します。いわばサラ。
目下、来週のお納めに向け、仕上げ段階です。下は障子金具打ち。
もちろん錺(かざり)金具も金メッキを新調しています。さらに丹差し。赤みを帯びさせています。
5.
お西 三方開きお仏壇、小修復・手入れとリニューアル。
『お洗濯』のご依頼でしたが、生きるところ(手を入れなくてもいいところ)は活かし、傷んだ箇所の修復と一部リニューアルをしていきます。
※
リニューアルとは。元々は大部分が金鈖(きんぷん)で仕上げられていたお仏壇でしたが、施主様から、もっと明るく綺麗に出来ないかとのご希望をお聞きし、彫刻や柱などのよく見える部分を金箔仕上げに変更します。
お預かり分解時↓。
こちらは二月あたまにお納め予定。
6.
お西仏壇、お預かりと小修復。
板内(いたうち:障子の巾)が三尺三寸のとても大きなお仏壇。ご自宅の新築に伴い春よりお預かり、保管しております。
かつてうちでお洗濯しお納めさせて頂いたものです。大部分は磨きで綺麗にお手入れ致しますが、
オモテの金具のみ、とても色が変わってしまっていました。
これを色付けし直し、組み立てお納めします。一月中頃予定。[上記※マークの写真の左端の仏壇です。]
7.
座卓、漆塗り修復。
春か初夏くらいからお聞きしていながらお待ち頂いていた案件。
施主さんのおばあさまの形見だそうで直して使いたいとのご依頼です。
永い年月のあいだにいろんな傷や痕がついてしまっています。
磨きだけでは色の変化までは戻らないので漆を塗り直すことにしました。
が、ご覧の通り少し文様(意匠)が入っています。技術的には、乾漆粉を蒔き研ぎ出した様子です。
これを当然残しながらの漆塗り。ちょっとたいへんです。
まずは生漆含浸。
現在は上塗りまで進んでいます。今週末に研げるかどうか。堅く締まってくれればいいのですが。
施主様からは「出来上がったテーブルでおせち食べれたら」とお聞きしています。がんばります。
8.
四月末までくらいに仕上げる寺院様用御文箱。
一月にどんな文様や仕上げにするかのご連絡があるので、粛々と下地工程を重ねます。
ほか、生矢神社 亀山屋台は分解後、仕様の打ち合わせ中。
深志野さんの露盤彫刻と、高砂からお預かりした狭間彫刻修復は年明けから掛からせて頂きます。
事務で言うと経理も6月分から止まっています。年始早々には法定調書提出。おなかいたくなりそうです。
週明け火曜26日からは消防の年末特別警戒。詰所にノート持ち込んで合間に叩こかなとかさえ思ってしまいます。
こればっかり言ってますが、がんばってまいります。