苧は’からむし’と読みます。
麻の古い呼び名で、繊維の意味合いです。刻苧は、それぞれの職人で経験に基づき混ぜ合わせる中身が違います。
うちでも挽粉をメインとして、長年のやり方がありますが、10年ほど前にさらなるヒントに出会いました。
大阪大学で漆の講座があるとのことで、たまたま知ったのも縁だと思い、月一回ぐらいだったか連続講座に半年ほど通いました。
大学教授と漆工芸家による講座でしたが、その中でこの刻苧の話しになり、興福寺の阿修羅像修復時のことに触れられました。
その内容は、思っていたことと反することで、とても参考になりました。
その連続講座の講義録はいまどこに行ったかパッと分かりませんが、本当に大事なことは頭に入り、メモなど見なくとも残るものですね。
つぎに「つなぎ」となる糊。うちは炊いたご飯から作ります。
つづく