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西野屋台と東奔西走

 

日曜になってしまいました。長らく放置になっていた反省から、ここ二ヵ月大体週一回更新してたんですが、今週は時間が無さすぎました(汗

 

2/25(土)は年度初めに決まっていた大分旅行、

宇佐神宮。

 

諸事山積みなので悠長にできず、一泊二日の予定を日帰りに変更させて貰い帰姫、
翌26日は消防団枠での姫路城マラソンの応援、
27の月曜は京都等出張三件、3/1には再び京都、、

 

そんな中、目下急ピッチで完成に向けて優先して作業を進めている西野屋台。長い下地工程を終え、2日の木曜、ようやく漆の下塗りが出来ました。

祭り屋台の漆塗りは木地の表側で概ね25層、約80工程あります。幾重にも下地を重ね、職人目線では徐々に形が整っていき気持ちが良い一方、ずっと下地なので一般の方からは特に、見た目はあまり変わり映えしません。

それでも例えば四回目(最終)の布着せなどは工程の大きな節目で中々嬉しいのですが、『塗り』となるとその比ではありません。まだ下塗りとはいえ、その大きな見た目の変化にテンションも上がってしまうものです。急に光出すものですから。

それまで重ねてきた下地工程のアレコレも少し報われます。

全て塗り終えたころには夜中3時前。晩飯(?)を食べ、その後少しの仮眠を取り東京へ。忙しいので悩みましたが3年ぶりの用事があったのです。

 

 

今年は3年に一回の全国伝統的工芸品仏壇仏具展の開催年。漆塗り仏壇の品評会です。いまのTOPクラスの仏壇が集います。自分が成長するには、やはり良いものを見ることが大事です。

昨今仏檀業界は縮小する一方で、その中で求められる仏壇もいわゆるモダン仏壇と言って、家具のようなものが大半です。毎年11月に京都はみやこめっせにて展示会はありますが、漆塗りの仏壇はほぼ皆無という状況になっています。なので勉強になる唯一の機会です。

 

最高賞である経済産業大臣賞を取られたものを中心にじっくり見させて頂きました。素晴らしい仕上がりでした。受賞された皆さんにもご挨拶出来ました。

ちなみにこの品評会、経済産業省から伝統的工芸品の指定(認定)をされた各産地の品評会です。その指定を受けるには各種条件があり、姫路仏壇(姫路仏壇組合)はその組織構成上の要件を満たしておらず申請すら出来ません。自分も挑戦してみたい気はあるものの土台無理な話です。ですのでせめて学びをと、遠方とはいえ毎回赴くようにしています。

 

一時間半ほどして会場を後にし、上京した時には必ず参る靖国神社参拝。

境内の梅はもう開いていました。春の訪れの第一報です。

 

もう一つの予定は漆刷毛師の泉師を訪問することだったのですが、あいにくご不在とのこと。

なので、以前から気になっていた上野の東照宮へ向かいました。風はまだ冷たかったものの天気も良く、寒さもしれていたので仏壇品評会のそばの公園にたまたまあったレンタサイクルを借りました。ドコモ バイクシェアというサービス。公園内にスポット(無人)がありまして、説明板を読み、アプリをダウンロードし借りてみました。

アプリを開けるとこんな感じで、各貸出(返却)スポットが表示されます。
数字は残り台数、余裕があれば青、減れば赤といった具合です。このスポットならどこでも返却可能。各自転車は、ドコモだけに電波で繋がっていて場所を把握しているようです。

 

知らない町を自転車で疾走。かなり楽しかったです。便利な時代です。料金は30分165円でしたか。

ひとつ気付いたのですが意外に東京は坂が多いですね。赤坂から靖国経由で上野で行きましたが中々のアップダウンも、電動アシストがぐいぐい前に押し出してくれました。快適&快感。

不忍池の堤の道。

 

上野東照宮に着きました。有料エリアに入るとこんな素敵なあずまや(?)が。
現代建築はあまり興味がありませんがとても印象的でした。

 

東照宮。こちらは側面。

慶安4年(1651年)に家康の孫である徳川家光が改築、とのこと。
見応えがありました。ひとつヒントも得ました。いつかの漆塗りの折、ご提案してみたいです。

 

高欄欄干の様子。きちんとした漆塗りが見て取れます。露出している下地は堅地のようです。
漆が紫外線と風雨にやられ風化していく典型的な変化です。

 

そうそう、上野の手前、湯島天神近くのとあるお寺の掲示板。妙に刺さりました。

「わかってほしい、認めてほしい」を少し減らせると人間生きやすいですよね。
人は如何に他に依存しているものか。

 

とにかく濃い一週間でした。総移動距離約3000キロ。

 

きのうはきのうとて、講演会に足を運びました。近所のナガハマ時計店永濱恵吾さんが姫路にかつてあった播陽時計のお話をされるとのことで、城郭センターへ。

初めて聞くお話もありためになりました。三星会さんという団体の例会だったようです。

 

さて播陽時計と言いますと、以前修復をさせて頂いたことがありました。

お預かり時。

 

漆塗り・金箔、修理完成。

 

うちの店から300m、姫路元町にあるお店の看板も播陽時計のフォルムになっています。かわいいですね。

 

 

今朝は西野の皆様がお越し下さり、進捗のご報告を致しました。

あと三週間、精一杯努めます。

 

 

少し一息がつけ、気分転換をと思い日曜なので昼から一杯だけ飲ませて頂きました。

なにか終えた後のビールのうまさは異常。ちょっと緩やかな気持ちでいまこれを書いています。

このあと夜の部、経営者なので残業ではないなと思い、普段から夜の部って言っています。
休み返上上等、昼夜を分かたず頑張ります。